光光太郎の趣味部屋

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映画:フラッシュダンス ~自分らしくあること~

こんにちは。

光光太郎です。

 

今回は1983年の青春映画「フラッシュダンス」の感想。

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Netflixで見かけ何の気なしに再生し、作業しながら観ていた。メジャーすぎる曲の連続で半笑いを浮かべていたが、最後には号泣してしまった…。なんたって、ダンス版さわやか版青春版の「ロッキー」なのだから。

主人公は、ダンサーになる夢を抱き努力をしつつも前に踏み出せない女性アレックス。そんな彼女が友人達の夢や挫折を目撃し、真に自分らしくある為にオーディションへ挑戦する…というのが大体のあらすじ。

 

 

とにもかくにも打ちのめされたのは「思いの発露」の場面だ。

自分を抑えまくっている生活を続けていると、抑え付けても溢れてしまう感情を精いっぱい表現するシーンにはどうしたって心動かされてしまう。今作のダンスシーンは正にこれなのだ。

冒頭、TVに映るバレェを観ていたアレックスは、思わず踊りをマネしてしまう。憧れを目撃し、心躍れば練習せずにはいられない…体を通して自分を表現せずにはいられない。ここで流れるのが「マニアック」!

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「踊らずにはいられない!」アレックスが自分へ正直になりとことん自己表現するこのシーンにもうやられてしまった。決してお尻にやられたわけではない。

学校教育にダンスが導入されて久しいが、自己表現としてのダンスを体験できるのは素晴らしい経験だと思う。是非授業前には今作や「グレイテストショーマン」を観て欲しい。

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しかし、どんな時も自分らしくいるのは難しい。

アレックスは踊りまくって上がったテンションそのままにバレェ団のオーディションを受けに行くものの、周囲とのあまりの違いに怖気づき受付もせずに帰ってしまう。途中で恋人に指摘されるが、彼女は結局言い訳をして挑戦しないだけなのだ。年の離れた友人も、職場の先輩も、誰もが彼女に「それは言い訳だ」と言い放つ。何故なら、彼らは決定的な挫折をしてしまい、今や夢を抱くことしか出来ないからだ。それもまた「自分らしくあること」かもしれないが、アレックスは「自分らしくあること」と「夢の実現」をクロスさせるチャンスを目前にしながらも踏み出さないでいる上にあまつさえ責任転嫁しムダにしようとしている。そんな姿を目にしたら、言葉をかけずにはいられないではないか…。

 

努力し挑戦するも挫折するしかなかった友人たちの人生を受け、彼女は遂にオーディションへ挑戦する…ここでかかるのが「What A Feeling」!!ここまでのドラマが全て集約する!!!

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ダンスは自己表現…彼女は自分の全てを出し切る創作ダンスを見せる。

バレェへの憧れを胸に培ってきたしなやかなダンスだけでなく、ナイトステージで磨き上げたアップテンポのフットワークやストリートで目撃した所作やブレイクダンスなど、これまでのドラマが全て集約されたダンスになっている。何よりも伝わるのは、踊っているこの瞬間が何よりも楽しい!という気持ちだろう。

自分を抑えた生活が続く中でこんなの見せられたら、泣くしかない。自分が自分らしくあれる喜びが溢れまくっているシーンなのだから…。

 

 

振り返ってみてもやはり「ロッキー」の影響は無視できない。ロッキー達に比べれば100倍さわやかな登場人物達だしどん詰まり感も無いが、挫折とチャンスに纏わる話であること、基本の人間ドラマをしっかり描きそれを終盤の体技に集約させることなど、似ている面は多い。ただストップモーションで終わるのまで一緒なのはやりすぎな気がする(笑)。

 

色々書いてきたが、ダンスシーンは見ごたえあるし音楽はどれも最高だししずる感が溢れ陰影ばっちり決まった映像はカッコいいし尺も短いしで、気軽に楽しむにはもってこいの一作だ。吹替もいいよ!!

 

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おしまい。