光光太郎の趣味部屋

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映画:ボーダー 2つの世界

ボーダー2つの世界、観た。お話や感情が二転三転するのに107分とタイトな尺で面白かった。ぼくのエリの原作者が脚本に参加しているらしく、切なく残酷なダークファンタジーを通して性が付きまとう生のキツさを突きつけてくるぞ。

とにかくアフターシックスジャンクションにおける山本アナのフード語りの印象が強すぎてそこを期待して観てたらドンドン別方向の深みに引きずり込まれていった。嬉しい誤算。山本アナもっと映画の話してくれ(オープニングで結構してるけど)。

見始めたときは分からなかったが、中盤以降ドンドン題名の「ボーダー」が重い意味を持ち始める。社会の自分、種としての自分、自分の心…主人公ティーナは強烈にアイデンティティを揺さぶられていくのだが……序盤から張り巡らせた伏線の周到さも相まって追い込みが容赦ない。


エリ要素に呑まれて気付かなかったが、セクシャルマイノリティの寓話としてもとれるのか。迫害されているのは分かるが、無関係な人を傷つけていい訳がない。社会で生きる自分も、身体的種族的な自分も等しく自分なのだから、辛くともそう生きていくしかないじゃないか…。心を持つ者として、優しさを失っちゃいかんのだ。というラストか、、(モザイクはまぁ、しゃあないんじゃないですか。動きで分かるでしょ。)