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映画:きみと、波にのれたら ~七転び八起きは波及する~

こんにちは。光光太郎です。

 

今年は有名監督作品、有名スタジオによるアニメ映画の連発が続く!というわけで今回は「夜明け告げるルーのうた」「夜は短し歩けよ乙女」の湯浅政明監督による新作

 

きみと、波にのれたら

 

の感想を書きたいと思います。初夏にピッタリなデートムービー…か…?

 

kimi-nami.com

 

公式ビジュアルストーリーbook きみと、波にのれたら (コミックス単行本)

 

 

www.club-typhoon.com

毎度のことですが、ナガさんの感想記事で深く深く解説されているので、是非読んでみてください!

 

■感想後ツイート

 

湯浅政明×吉田玲子

湯浅政明監督は前述した2作以外にも「ピンポン THE ANIMATION」「DEVILMAN crybaby」「アドベンチャー・タイム」といったアニメ作品も手掛けています。彼と、彼が率いるサイエンスSARU作品の特徴はFLASHを使用していること。

FLASHと聞くと2000年代初頭インターネットを蹂躙した「フラッシュ動画」等が思いつきますが、サイエンスSARUでは高クオリティ(3次元的にグリグリ動く)かつ効率的な描画手法として取り入れているようですね。

 

 

vimeo.com

サイエンスSARU - Science SARU

 

私が湯浅監督を知ったのは「夜明け告げるルーのうた」。初見時は受け止めきれませんでしたが、Netflixで配信された時に見返してみたら号泣…。「夜は短し歩けよ乙女」も摩訶不思議なアニメーションの世界にどっぷりと浸れます。

極力線を少なくしたひょろ長いキャラクター達が縦横無尽に動きまくる…2作とも動きそれ自体がカタルシスを産むアニメーション作品でした。特にルーは「動き始める」瞬間からのタイトルシーンが最高!泣いた!

 

作劇上の特徴としては、良きにせよ悪きにせよ観客の心情を暴力的にかき乱す展開が多いことでしょうか。画面に没入させキャラクターへ感情移入させるものの、その感情の振れ幅が極端というか…幸せは幸せ!泣きは泣き!イラつきはイラつき!!と…ここまで喜怒哀楽を呼び覚まされる作品は中々ないですよ。

 

夜明け告げるルーのうた

夜は短し歩けよ乙女

 

また、脚本にはあの、あの吉田玲子が参加。ルーは勿論のこと、昨年の超絶大傑作「若おかみは小学生!」をはじめ、「映画 聲の形」「リズと青い鳥」「ガールズ&パンツァー」等の傑作を数多く手掛ける、今最も勢いのあるアニメ脚本家の方です。

 

全作追ってはいませんしボンクラからソフトストーリーまで幅広く手掛けているので特徴を捉えるのが難しいですが、恐らく「最小の台詞で豊かな表現を産む」ことに長けているのではないでしょうか。ガルパンに顕著ですが、多種多様なキャラクターが登場するものの各々が魅力的に立っているんですよね。湯浅監督と組んだルーでも数多くのモブキャラがいますが、特徴づけられたアニメや美術も相まってそれぞれ目立っていました。

 

bright-tarou.hatenablog.com

聲の形は最高ですよ

 

まぁ何はともあれ、湯浅政明監督と吉田玲子脚本のタッグとなれば、そりゃ観に行かないわけがない!「ルーと比べればマイルド」なんて評判もありますが、なかなかどうしてかき乱される話でしたよ。

 

■シンプルな物語&アニメーション

監督もインタビューや公式サイトで語られている通り、今作の物語はシンプルな恋愛もの。ガール・ミーツ・ボーイからの恋愛、恋人の喪失、そこからの復帰という、実に分かりやすい構成にもなっています。基本的に主人公であるひな子視点で進むのでお話もブレず、一直線に進んでいく印象。メインの登場人物もひな子、その恋人の港、港の同僚のわさび、港の妹の洋子の4人しかおらず、情報過多になりがちな湯浅監督作品らしからぬ、見やすい話運びでした。

 

愛が生まれ、喪失したものの依存してしまい、そこからどう生きていくのか?

恋愛ものとして語られるものの、家族や友人、ペット、生き物以外の宝物を無くした場合にも当てはめられる、誰もが共感できる物語でしょう。ここら辺はルーや聲の形にも通じる部分ですが、心情ドラマをひな子と港の関係性に絞ったことで非常に分かりやすくなっていました。

 

取っつきやすくなったのは物語だけではなくアニメーションも。脳味噌が追い付かない程の摩訶不思議アニメーションは鳴りを潜めた代わりに、日常の所作に着目した細かくも豊かなアニメーションが全編渡って描かれていました。

 

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ガスバーナーを付ける、珈琲を入れる、包丁を入れる、物を食べる、手をつなぐ…アニメーション自体もとても細かく描写されていて引き込まれますし、誰もが経験のある動作にキャラクターの感情を乗せることで物語を語っているわけです。

 

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動き自体は単純で線も少ないものの、指の形、動かし方、服のはためき、それに伴う全身の動き、彼らを包む自然の描写…それらをあますことなく描画しているんですよ。だからこそ、実写アニメ問わず見飽きている様なシーンの1つ1つに引き込まれてしまう。シンプルでありながら全く飽きないんです。

 

最近は邦画でも「プロメア」「海獣の子供」といった壮大なアニメが多かったですが、こういった身の回り半径1mの豊かな物語というのもいいですし、それをあの湯浅監督が作ったというのは面白い状況ですね。

 

 

■恋の幸せ、依存の地獄、人生賛歌

今作の白眉は何と言っても前半の連続デートシークエンスでしょう。

ひな子と港が歌う「Brand New Story」に乗せて、デート!デート!デート!甘ったるいデート!リア充になっていくデート!!笑い合いながら歌う「Brand New Story」に乗せてのデート!!!非リアオタクには非常に辛いシーンでした…思わず「あまーーーーーーい!」と言いそうになりましたよ(笑)。劇中でも言ってくれますけど(笑)。

 

プラトニックな恋愛描写だけでなく、性的関係性を穏やかかつ確かに描いているので、20歳近い若者のリアリティある恋愛描写になっていましたね。鎖骨から上のみ描かれた2人が透明感あるシーツに包まっている、どうみてもそうとしか思えないシーンの後はキスが多めになるのとかはもう言い訳出来ないでしょう。ここら辺から両者ともに声がキャッキャしてきますね。

 

非リアオタクとしては非常に辛く劇場から逃げ出したくなりましたが、これ以上ないほど幸せなシーンだからこそです。むしろアニメだからこそ、戯画化された理想的な恋愛描写だと割り切れたのかもしれません。(見終わった後に港視点でこのシーンを見ると泣いちゃうだろうな)

 

realsound.jp

ここらへんはこの記事に詳しい

 

そんな幸せをどん底の絶望へと反転させるのが中盤の喪失&依存のくだり。このかき乱し加減がザ・湯浅監督って感じです。

海で亡くなってしまった港は、なんとひな子が「Brand New Story」を口ずさむと水中に現れるようになった!しかし港の姿はひな子にしか見えないので、周りからは「水に話しかけるやばい人」扱いされてしまう…。

片寄涼太 × 川栄李奈 きみと、波に乗れたら ボイス付き スナメリ ぬいぐるみ

180cm位あるスナメリのビニール風船人形に水をパンパンにつめて町を歩いているので、誰がどう見てもやばい状況に。ひな子視点中心であることが更に追い打ちをかけます。もしかしてこれは、港の死にショックを受け過ぎたひな子の幻想なんじゃないかと…。

 

周りからどう思われようが自分を貫くというのは美談にもなりますが、今作では「亡くなった恋人に依存し続ける」ようにしか描かれません。それこそ、ひな子が港の幽霊に取りつかれ純粋な狂気に飲み込まれる、ホラーの様に見えてしまいます。ひな子の幸せを共有したはずの観客ですら、ひな子を信じられなくなる…辛すぎる展開&描写に耐え切れず、何度か目を覆ってしまいました。

 

バニー・レイクは行方不明 (字幕版)

主人公を信じられなくなる話の決定版!

 

波に乗れていたひな子は、港との恋を、港の死を経験したことで波に乗れなくなった…。しかし、完璧人間だと思っていた港が「努力の人」であったこと、またその決意を抱かせたのが幼い日の自分であったことを知ったひな子は、遂に自分自身の人生を歩み始める…。

 

ちょっと意味が異なるかもしれませんが、ライオン・キングの予告がかかりまくっていることも相まって「サークル・オブ・ライフ」という言葉がしっくりくる展開でした。誰もが誰かと繋がっている、人は絶えず誰かと影響し合いながら生きている。出会って別れて失ったとしても、残るものは必ずあるし、多くの人へまた波及していく…まるで小さい波が合わさって大きな波になる様に。

 

生死のリンク、途切れない愛、影響し合う人と人、人生賛歌…やはり湯浅監督と吉田脚本のタッグだなと。ルーや聲の形で心揺さぶられた部分を上手く融合させていると思います。

 

小説 きみと、波にのれたら (小学館文庫)

 

■私はこれが観たかったのか…!?

散々褒めてきましたが、正直ガッカリした面もちらほら。

 

まずはアニメーション。日常描写、特に食べ物周りのアニメーションは素晴らしいと思うんですが、やはり湯浅監督作品には「摩訶不思議なアニメーション」を期待してしまうんですよ。FLASHの長所である拡大縮小自在な造形変化やクローズアップ演出こそ随所に見られたものの、本当に「随所」でしかないなぁと。恐らく分からない部分で使用されており日常描写に豊かさ厚みを持たせているんでしょうが、完全にフィクショナルな、それでいてルー等の二番煎じでないフィクショナルなシーンを観たかった!後半のテリテリサーフィンは良かった!

 

後はひな子の立ち上がりがかなり駆け足であり、動作反復による復帰描写が少なかったことでしょうか。ライフセーバーを目指すものの就任後の活躍はなし…人工呼吸に失敗するもののその後出来るようになる描写なし…やはり動き一発か台詞一発で明確に示しカタルシスを見せて欲しい。サーフィンを再び出来るようになる、というのも十分素晴らしいのですが、ひな子がみっともなく失敗するシーンはないので正直そこまで感動はなかった…今を生きる洋子と協力して乗り切る、というのは人生の波及を感じさせるのでグッと来たんですがね。

 

あとはまぁ…楽曲ですね…。少なくとも10年以上前からその世界にある曲として登場するのがバリバリの現行J-POPっぽい新曲というのは…。EXILEは10年以上前から大人気のグループなのだから、その意味では不自然ではないのかもしれませんが…それならEXILEの昔の曲を使ってもいいのでは?と思ってしまう。曲そのものよりもそれを口ずさむひな子港が最高ってのは依存無しですが。

 

■〆

さてそろそろ〆です。

ちょっと期待するところとは離れていましたが、それでも十二分に面白い、むしろ直近のアニメ作品と上手く差別化出来ていたと思います。

何よりね、主演4人の演技がどれもいい!特にひな子役の川栄李奈、洋子役の松本穂香は本職声優と遜色ない見事な演技でした。ヒョウモンダコ云々の台詞の応酬はちょっと「キングコング対ゴジラ」っぽいユーモアがあって好きですよ。

 

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映画:アラジン(2019) ~アクションアクション!あ、これポリコレです。アクション!~

こんにちは。光光太郎です。

 

「シンデレラ」「ジャングル・ブック」「美女と野獣」「ダンボ」と、往年のアニメ作品を実写化しまっくているディズニー。1作も観てないですが正直「ネタ切れか…」と辟易していました。しかし、認識は間違っていたと痛感させられました。やはり観ずに批判してはいけない!

というわけで今回は

 

アラジン

 

の感想を書いていきたいと思います。ディズニーとは思えないボンクラ要素が満載だ!字幕で観たよ。

 

実写版『アラジン』 映画パンフレット

www.disney.co.jp

 

 

■鑑賞後ツイート

 

■前評判最悪➡公開後高評価ばかりに

「アラジン」が実写化されるという知らせ、予告を観た時は不安しかなかった…。突っ立ってる場面ばかりだしセット感丸出しだし、コスプレ大会に見えてしまった。青いウィル・スミスも散々ネタにされ、映画ファンからの評判も良くなく、あの実写「ダンボ」の後ということもあり、これはスルー案件だな…と思っていたわけです。どうせまたポリコレ祭りなんだろうなとね!子供の頃からビデオで観まくっていた「アラジン」を台無しにするんじゃないかと!

 

しかし、いざ公開されてみると一般層から大好評、そして映画ファン達からも絶賛が相次ぐ状況に!アラジンよりもゴジラを観ろよ!と憤っていましたが、これは観なければならないと思って行ってみると…まぁ本当に楽しかった!確かにポリコレが過ぎるシーンもあるが、とにかく元気で楽しく逞しく、観た後は誰もが笑顔になれる作品でしたよ。こういう実写化なら大歓迎だし、過去の実写作品も観てみないとなと反省しました。

 

■監督がガイ・リッチー!?

今作の監督は、まさかのガイ・リッチー。公開後に初めて知りましたが、その衝撃たるや…だってガイ・リッチーとディズニー作品って全く結びつかないじゃないですか。前作が「キング・アーサー」ですよ!?確かにスラムのガキから王になる話だけど(笑)。

キング・アーサー(吹替版)

 

一番有名でヒットもしたのは「シャーロック・ホームズ」2作でしょうか。

シャドウゲームはともかく、1作目は外連味満載のアクション&ブロマンス要素が楽しかった!

シャーロック・ホームズ(吹替版)

シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム (吹替版)

 

個人的に好きなのは「コードネームu.n.c.l.e」!

カッコいいスーツ&ドレスにウットリ出来ますし、反目と協力のバランスが絶妙なバディムービーは楽しいの一言!カラーデザインも鮮やか、サントラも最高!是非続編を作って欲しいシリーズですよ。

コードネームU.N.C.L.E.(字幕版)

「コードネームU.N.C.L.E.」 オリジナル・サウンドトラック

 

直近の過去作を振り返ってみても、とてもディズニー作品に取り上げられる監督とは思えない…(笑)。

しかし、思えば「アラジン」はディズニーアニメの中でも身体的アクション見せ場が多いですし、何より盗賊の話ですのでガイ・リッチーにはぴったりの題材だったんですね。「ダンボ」にティム・バートンというのは納得の人選でしたが、こういった意外性と適正とを両立させた監督選びを続けて欲しいものです。

 

ガイ・リッチーが監督ということでボンクラ要素が期待される今作ですが、更にボンクラ度を高める要素として挙げられるのはジャスミン役のナオミ・スコット!彼女はあの「パワーレンジャー」でピンクレンジャー=キンバリーを演じていたんですよ!監督はアクションケレン畑のガイ・リッチーで、ヒロインはスーパーヒーロー。そしてジーニーにはエイリアンを殴り電車を止められるウィル・スミス!ボンクラ映画文脈が詰まりに詰まっているのが実写版「アラジン」なんですな。

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■アクションしまくるアラジン!

前述した通りアラジンは盗みや洞窟からの脱出などアクションシーンが多い作品なんですが、今作はそれに輪をかけてアクションがモリモリになってます。え!そこアクションいる?みたいな所でもアクションをさせる!ランプ取るのにロッククライミングしたり、雪国でアブーを助けるためにアクションし始めた時は正気を疑いましたね。

 

ガイ・リッチー節炸裂な盗み、アグラバーを駆け巡るパルクールはアクション映画として見ても全く遜色がない楽しさ!主役のメナ・マスードがどこまで演じているのかは分かりませんが、アニメ版アラジンを超える身の軽さは見事としか言えません。身体性によってキャラクターを表現するというのは「見た目ではなく中身」のアラジンならではでしょうか。ジャファーの設定を少し変えアラジンと完全に対を成す存在にすることで、テーマもより明確化されていましたね。

 

アラジンに限らず、ボディランゲージ(と変顔)がやたらと多い作品だったのもテーマに裏付けされた演出だったのかも。最高のボディランゲージ(と変顔)を披露してくれるのはジャスミンの侍女ダリアでしょうね。あんなハッスルポーズ久しく観てない(笑)。

 

しかしアニメから削られたアクションも多かった。普通のじゅうたんで飛び降りる、蛇ジャファーとのバトル(代わりに空中チェイスが追加)とかが無かったのは残念なところ。

 

アラジン (オリジナル・サウンドトラック / デラックス盤)

中央がメナ・マスード。髪をちょっとおろした姿が超イケメン。アラジンがずっと服を着てるのは、裸だとエッチすぎるからでしょうな。

 

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■ドラマを担うジャスミン

題名こそアラジンですが、ドラマ面で最大のエモーションをかっさらうのはジャスミン

 

 最近のディズニー&世流が否定しがちな「おとなしいお嬢様」では元々ない活動的なキャラクターですが、実写版ではアニメの要素を拡大解釈し上手く現代的な人物へ変化させていましたね。むしろアクション性を抑えめにしているくらい。(進んで棒高跳びはしないし、冗談や演技で策略めいたこともしない)ダンスはするけどね!

 

大きな変更点としては「自らが国王になることでアグラバーを良い国にしたい」という願いを持っていること、そして「黙っている王妃」でいることを求められていることでしょうか。高潔な精神を持っているものの、性別や立場で心を縛られているので活動的にもなれていない。実に現代ディズニー的な、#MeToo運動後のキャラクターといった感じですね。

 

そんな彼女が国家の危機を前に「NO!」と歌い出す!男どもを消し炭にしてやる!!!という気概のイメージ・ミュージカルを脳内再生した後に、極めて論理的かつ部下をよく見てきたからこその名演説をかます律令と心情とを両立した紛れもない「国王」としての姿に、彼女を捕らえているはずの衛兵は黙り、父である国王は笑みと共に涙を流す…。長年の願いを自らの力で発現させた、アラジンのテーマを体現する屈指の名シーンだと思います。

 

ただ、件のシーンで熱唱される「Speechless」があんまりアラジンっぽいメロディーでない、エキゾチックな曲調でないのはちょっとガッカリだったかな…曲や歌詞は凄い良いんだけど…。脳内シーンがかなり特殊な入れ込み方をされてるのも相まって、どうしても浮いてしまう。いやほんと良い曲ではあると思うんすよ!劇場では胸アツだったしさ!!

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ポリコレ的配慮を超え、逞しく高潔なキャラクターとなったジャスミン。しかしながら原点のアラジンらしい「愛のおとぎ話」としても見事な着地を見せてくれます。敢えて恋愛を強調しない作劇も良いですが、やはりディズニーには「信じたい本物の恋愛」を見せて欲しんですよね…世間から、そして自分自身で課していた抑圧を振り払い、シンプルに愛を伝え合う…その愛の成就があまりに美しくて、思わず周囲も見惚れ祝福してしまう…そういった「恋愛」を描いてくれているんですよ。

普通に結婚して普通に子供を産み育て円満な家族で暮らしたいという「願い」を真正面からやってくれたのも良かった…。

 

■ギャグと歌と涙をくれる魔人、ジーニー=ウィル・スミス

観る前に一番不安だったのはジーニーをどうするのかってこと。アニメだからこそ変幻自在なジーニーを実写にしてどうすんだよと!まぁ、杞憂でしたね。実際魔人形態は全部CGらしいので、グリグリ動いてましたね。声の演技とCGのメリハリによって、ウィル・スミスがはしゃぎ倒しているように見えるのもいい。アグラバーへ行って以降は、実写だからこその空間表現空間情報を活かし、更に摩訶不思議な映像にしていたと思います。

 

また、映像では変幻自在放つ台詞は破天荒なジーニーですが、心では自由を渇望しているという複雑な人物でもあります。ウィル・スミスはその絶妙なバランスを実像込みで?演じきっていました。今回のジーニーは歴代ご主人…つまりは人間への失望を抱いているドライさがありつつも、普通の人間としての暮らしに強いあこがれを抱いていたりと更に人間味が増しているので、実写表現にする意義が強まっていますよね。ジーニーは共感を呼ぶキャラクターとなった。

だからこそ、彼が自由を得る場面ではアニメ版とは真逆の、静かな演技演出となっていました。彼の願いもまた魔法の力ではなく、アラジンとの友情によって果たされた(王子ではなく友達)。

 

しんみりした感想ですが、彼が出てるシーンの8割はギャグシーンですから!安心して楽しんでいただきたい!ディズニーというよりはワーナー的なギャグやデッドプール的なメタネタ時代無視ネタがバンバン飛び交う!正にジーニーのギャグ!いきなり映画を巻き戻し「観客を映す」演出をしてきた時はマジでビビった!俺は本当にディズニーを観ているのか?「グレムリン2」じゃなくて!?

ラッパー経歴を活かしてラップ調の曲を歌いあげたり、どう見てもヒップホップなダンスを披露するのもジーニーだからこそ許される!

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「ウィル・スミスが演じるジーニー」として吹替する山ちゃん、やっぱりすごいぜ!

 

 

■キレキレのダンスを見よ!

ディズニーアニメと言えばミュージカルシーン、様々なアニメキャラクター達が踊り歌うシーンが見どころですが、実写版アラジンではダンスに特化!フレンド・ライク・ミーでもジーニーとアラジンが一緒に踊る!行進シーンでもウィル・スミスがどう見てもヒップホップ調に踊る!宮城パーティーでも踊る踊る!

更にラストも皆でキレキレのダンスをしまくって終わる!!!テンション高すぎる打ち上げエンディングなので、どうせならジャファーにも出て欲しかったよ(笑)。それくらいしてもいいテンションだもの!

 

ダンスというのは円舞である以上に、自己表現手段です。現在の教育カリキュラムではそういった方向性でダンスを取り入れているらしいですが、今作でのダンスシーンは正に内に秘めたパッションを表現するシーンとなっていた様に思います。

 

■〆

さて、そろそろ〆にしましょうか。

ネタ切れ実写、ポリコレ祭りと侮るなかれ(侮ってるのは俺だけか…)。アクションとキャラクター表現を一体にした見事な作劇、実写として再構成された魅力的なウィル・スミスジーニー、力強い「NOと言おうぜ!」メッセージと「信じたい愛」…非常に満足度の高い現代版アラジンになっていましたよ。次は吹替版でも観たい!「ライオン・キング」も観る…かな?(笑)

 


「アラジン」本予告編

 

 

映画:プロメア ~極彩色の大決戦!アクションアニメここに極まる!~

こんにちは。

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です。

 

 

今回はTRIGGER×中島かずきの新作劇場長編作品

 

プロメア

 

の感想を書いていきたいと思います。スパイダーバース公開から間を置かずに日本で今作が公開された意義は大きいですね。

 

promare-movie.com

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https://promare-movie.com/special/

 

 ネタバレするよ!

■鑑賞後ツイート

 

■熱血最強の布陣

今石洋之×すしお×中島かずき×コヤマシゲト×澤野弘之、この座組はTRIGGERのみならず日本アニメの最強傑作である「キルラキル」と同じなんですよ。完全一致でないものの「Re:キューティーハニー」「天元突破グレンラガン」等は今石洋之×中島かずきの代表作でしょう。

【メーカー特典あり】 キルラキル コンプリートサウンドトラック(メーカー特典:「特製ステッカー(流子・皐月・マコ)」付)(通常盤)

3話に1回最終回があると評される熱血バトルアニメ

 

天元突破グレンラガン コンプリート DVD-BOX (全27話, 660分) GAINAX アニメ [DVD] [Import] [PAL, 再生環境をご確認ください]

ロボットアニメはやっぱり最高だな!と思わせてくれた、人生を変えた作品

 

ケレン味たっぷりのアニメーションを手掛けまくる監督、今石洋之。ハルク大好き!!

最高のアクション作画マンすしおTwitter面白い!

無理を通して道理を引っ込める熱い展開を書かせたら右に出る者はいない面白おじさん、中島かずき仮面ライダーフォーゼもやってるぜ!ウルトラマンマックスでは「燃えつきろ!地球!」という脚本もやっている。

ベイマックスを手掛けた天才デザイナー、コヤマシゲト。トップ2!エウレカセブン!HEROMAN!サイバディ!キャプテンアース!ダーリン・イン・ザ・フランキス!全部のデザイン好き!

暑苦しい映像へ爽快壮大な音楽を被せやっぱり暑苦しくする澤野弘之伸びのある歌唱、畳みかけるような合唱、押し迫るオーケストラ、かっこいい英語曲によってエモーショナルな展開にドンドンのめり込ませてくれる。カバネリやガンダムUCもこの人なので、その力量たるや恐るべし。

 

それぞれ単独でも鼻血が出るほど熱く面白いものを手掛けているのに、皆集まってアクセルしか踏まない様な作品を作ったらどうなるか…超熱くて面白くて、それでいて現行の技術力を数段上に押し上げるような作品が出来るに決まっている!!!!そしてそれは実現していた!!!!!!

 

「プロメア」は間違いなく、日本アニメーションの歴史に残るでしょう。前述した通り、アニメーションというものを格段に進化させた「スパイダーバース」の公開後1年以内に日本からこういった作品が出たことを、誇らしく思いますよ。お話やバランスは全然悪癖だらけだけどね!!!

 

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今石洋之監督のみならず数多くのアニメーターに影響を与えた金田伊功の傑作の一つ。滑らかさよりもメリハリ!ガニマタ!フレア!

 

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こちらも是非に

 

■アクションアニメの到達点

とにかく今作はアニメーションが凄いんですが、特筆すべきは冒頭のアクションシーンでしょう。YouTubeで一部公開されているので是非観てみてください。

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これ、本当に「一部」なんですよね~。ここからでも分かるのは「動きまくるカメラワーク」と「メリハリとパースの効いたケレン味ある画」とが完全一体となっていること。グリグリカメラが動くパートは恐らくCGなんでしょうが、一時停止しても「2Dアニメーションの一枚絵」として成り立つ程の違和感の無さです。2Dアニメと3DCGとがシームレスに繋がることによってアクションやドラマの連続性が高まりますし、何よりも「奥と手前」を駆使したメリハリある空間演出が堪らない!2D3D合体キルラキルでも使われていましたが、今作では更に更に多くのアイデアがある上に描画自体も向上しているから、進化が一目瞭然。

 

見応えのあるアクションが序盤からぶち込まれますが、実はそのどれもが見やすいように設計されています。今作ではどのキャラクターも基本は直線的に動くので、視点が動いても「何が起こっているか」「何を見ればいいか」を迷うことはないでしょう。いや、終盤はちょっと迷うな(笑)。

 

あと触れておきたいのは、のによる表現!!

バーニッシュを▲、世間を■として、様々な表現に▲■が使用されている。炎や灰は極力▲のみで描画されているし、プロメポリスは碁盤の目の様に■いし完全に平行だ。バーニッシュ側か世間側かでレンズフレアも区別される徹底ぶり。レゴムービーか!

この▲■表現の最たるものはOPでしょう。▲■のみで、これは二者対立の物語であり■が▲を支配していること示し切っている。ここでもう、ウットリしてしまった。まるでソウル・バスによる美しく制御されたOPシークエンスを観ている様な感動があった。

 


映画『レゴ®ムービー』本予告【HD】 2014年3月21日(金・祝)公開

全てをレゴで表現した狂気の傑作 

 

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ソウル・バスが手掛けた「サイコ」のOP

 

今作が技術とセンスがつぎ込まれた博覧会のみで終わっていないのは、アニメーションと物語と声優陣の熱量とが完全に一致しているからでしょう。どうだ!凄いだろう!?ではなく、熱くするべきだからこそケレン味ある映像にする!心たぎらせる映像だから声の演技も熱くなる!この熱さは作品作りの必然であり、混ざり合って炎となった「プロメア」はアクションアニメの一つの到達点!!!

 

■単純に熱くなれるストーリー

中島かずき脚本を楽しむコツは、とにかく勢いに身を委ねることだ。

整合性よりも勢い。引き算より足し算乗算。バランスよりも一点特化。突発的に始まる陰湿な暴力。過剰に熱く文量が多すぎる名台詞の数々。それらを(強引に)まとめ上げ無理を通して道理を引っ込める物語として、分かりやすく楽しみやすい娯楽作品に仕上げてしまうその手腕には脱帽するしかない。また、粗雑に見える物語展開の端々にロジカルな展開や豊かな語彙に基づく台詞等を潜ませてくるのも侮れない。

 

今作でもそんな中島節は全開で、ガロとリオというW主人公を軸に「奴隷解放もの」「バディもの」カタルシスが満載なストーリーになっている。そしてやはり最後は、自分と他者とを信じきって貫き通した道の先にある希望を見せてくれる。黒幕との非常に分かりやすい対比構造はグレンラガンを思わせるが結末は真逆だし、中島かずき作品の中でも屈指のキレで〆るラストからのエンドクレジット入りには心の中で大拍手ですよ。

 

「プロメア」オリジナルサウンドトラック

 

まぁでも、中盤から終盤にかけて6転位するクライマックスの連続は流石に疲れるし、結局バーニッシュの差別問題は有耶無耶になって終わるし、その割には差別問題に結構踏み込んだ描写をするし…劇場長編アニメとしてのバランスは良くない。これは「劇場版天元突破グレンラガン 螺巌編」や「ニンジャバットマン」でも感じた共通の欠点だ。

 

熱いお話もそれに応えすぎる映像も大変結構だが、次回のタッグ作品では少しバランサーも入れてマトモなクライマックスにして欲しい…でないと日本のマイケル・ベイって呼ばれるぞ!!!

 

■嘘でありリアルなメカニックの魅力

主人公ガロやリオを始めとしたキャラクター達が生き生きと動くのは勿論ですが、私が推したいのは魅力的なカニックたち!!バーニングレスキュー達の各種レスキューマシンは「トミカヒーローシリーズ」を思い起こさせます。前線基地かつ消防車な「メガマックス」と、空中から現場を把握する「スカイミス」の組み合わせなんかもグッときますね。

 

トミカヒーロー レスキュー合体シリーズ レスキューストライカー&レスキューコマンダーセット

トミカヒーロー2 01 DXファイアードラゴン

 

パワードスーツは収納や輸送、着脱、作業用ギミック等が盛り込まれており、しっかりと「運用されるメカ」のリアリティがある。フィクショナルな世界観、ありえないアニメーションの中にこそ実用性を盛り込むというのは、グレンラガンキルラキルでも多く見られた手法ですね。

 

ただ終盤に登場する巨大ロボットの描き方や役どころを見るにつけ、やはり今石監督は巨大なロボットが行うアクションにはあんまり興味ないんだろうなと思いますね…。どちらかと言うとミニマムなメカニズム描写にこそ関心があるのでしょう。だからこそ、人間サイズのアクションと巨大すぎないメカニズムアクションとが掛け合わされた冒頭のアクションシーケンスが今作最高のシーンになっているのだ。

 

 

■俳優声優陣の熱演

本職声優以外を起用するのはジブリ細田アニメ等で顕著な手法ですが、なんとゴリゴリのサブカルオタク向けアニメ会社であるTRIGGERが手掛けた今作でも、主役三人は俳優さんが声を当てています。

日本かぶれの主人公カミナガロ・ティモス松山ケンイチ、炎を操る放火組織マッドバーニッシュのボスのリオ・フォーティアには早乙女太一、プロメポリスの執政官クレイ・フォーサイトには堺雅人と、かなりの業火俳優陣だ。

 

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最初はかなり不安だったが、実際観てみると見事なハマりっぷり。しかも「今石洋之×中島かずき」作品にぴったりの熱演!考えてみれば松ケンは「デトロイトメタルシティ」やってるし、早乙女太一は舞台役者だから声量はあるだろうし、堺雅人はオーバーアクトで成り上がってきた人だから、熱い叫びが求められる今作には合っている。松ケンは熱い口上を見事に捲し上げるし、早乙女太一はエロい上に後半どんどんデレ演技に拍車がかかる(アニメも)し、堺雅人は誰もが堺雅人に求めることをやりきっていた。

 

映画秘宝のインタビューでも中島かずきは「第一希望のキャストが揃った」と言っているし、元々劇団☆新感染の舞台に出ていた方々らしいから、勝手知ったる仲だったんでしょうな。

俳優陣で言うと、プロメス博士役を演じる古田新太も「パワーレンジャー」に引き続き上手かった。エンドクレジットで初めて分かった位。洋画吹替にもどんどん参加して欲しい役者さんだ。

 

本職声優陣はもうTRIGGER作品の常連といった感じで安定感も掛け合いも抜群。個人的には小西克幸(カミナ)や小清水亜美キュアメロディ)の参戦が嬉しかった。グレンラガンキルラキルから続く檜山修之の「しまったぁ!!」芸は今回もある。岩田光央はちょっと落ち着け。

 

■〆

さて乱雑になってきたのでそろそろ〆だ。

人生を決定的に変えた熱血ロボットアニメ「天元突破グレンラガン」から12年…その因子は確かに「プロメア」に引き継がれていた!ロボットはあんまり…あんまりだけど(笑)。熱さと勢いはカッコいい!諦めを押し付けられようが枠にはめられようが、心だけはまっすぐに燃やし続けろ!!子供の頃に受け取った熱いメッセージを、今作でも同じように感じましたよ。傑作!!!

 

あ、あと露骨なマジンガーZパロには笑いましたね。

 

www.youtube.com

いつもお世話になっているヒナタカさんの語り合いラジオ。引き算思考で作った!?マジで!!???!?

雑記:外朝食で優雅タイムを楽しむ

こんにちは。

光光太郎です。

 

今回は映画の感想ではなく生活雑記を少し。

 

映画を趣味にすると、楽しみにしていた作品は公開初日の初回で観たい!とか、何とか安く抑えたいのでモーニングショーで観るかとか、何回か記事も書いた午前十時の映画祭に行ったりとかで、朝早くから映画館周辺で待機することがよくあります。

 

趣味以外でも、中途半端な時間から開始する仕事までの待ち時間とか、朝一発目に病院行った帰りとか、まぁ色々と「朝に時間を持て余す」機会が多いんですよ。

そんな時はやはり「ちょっといい朝食を食べたい…」と思ってしまうわけで。「優雅な朝食あこがれ」も相まって、ここ数年間は「美味しい朝食処」を探すことにちょっとハマっています。むしろ「あそこで朝ごはんを食べよう!」と思って早起きすることもしばしば…。

 

というわけで今回は、日ごろお世話になっている朝食処をご紹介したいと思います。

 

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まず最初は駅前での待機時に非常にお世話になっている「上島珈琲店」!

www.ueshima-coffee-ten.jp

何と言ってもミルク珈琲が抜群に美味い。普段はブラック派ですが、ここではほぼ必ず黒糖入りミルク珈琲を頼んでいます。(無糖やカフェインレスも美味しい)濃厚なミルクがベースでありコーヒーは風味アクセント位なので、コーヒーが苦手な人にもおススメしたいですね。

www.ueshima-coffee-ten.jp

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http://www.ueshima-coffee-ten.jp/food/?category=morning-set&item=440

よく食べるのはトーストしたコールスローたまごサンドとコーヒーのセットで、価格は520円+税。結構がっつり食べられるので満足感はあります。ベーコンが噛み切れなくてちょっと食べづらいけどね!

上島珈琲店は座席数が多いし店内の雰囲気もゆったりしているので、気持ちの良い朝食を取れるんですよね。「駅にちょい近」という立地のせいか混み過ぎることはほぼありません。

映画や仕事に行く前に30分位ゆったり出来るのは本当にありがたい。美味いコーヒーにサンドイッチ、kindleで読書、店内にかかる静かなジャズ…ああ、自分は今「優雅な朝食」を取っている…!!と実感できます。

 

因みにコールスローたまごサンドは572キロカロリー、ミルク珈琲(黒糖)Mサイズは158キロカロリー。合計730キロカロリーで「日清デカうま油そば」と大体同じ…。

www.nissin.com

 

 

さて、続いては石窯パン工房ばーすでい。

ishigama-birthday.jp

イートインスペースでコーヒー付き(500円以上買うとサービス)で食べることが多いですね。ここのコーヒーは酸味弱めの苦み強め…かな?ブレンドアメリカンを選べるのが嬉しいところ。座席数は多いのでいつでもゆったり食べられますね。

開店直後だと焼きあがっているパンの種類は少ないですが、パリパリに焼き上げたチーズせんべぇパンや塩あんぱん、チーズちくわパンなどをよく食べています。パン以外にもタルトやマフィン等の種類も多く、ちょっと年齢層高めを意識した商品の数々を見るだけでも優雅な気持ちになります。

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最後にご紹介するのはパンセ。

www.i-pensee.jp

イートインスペースは極狭なものの、コーヒー無料というのがありがたい。苦み弱め酸味強めのコーヒーは総菜パンと相性がいい…かな?時々野外販売もしていて、冬場のビーフシチューの美味しさは絶品!!

 

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http://www.i-pensee.jp/menu/?ca=5

ばーすでいとは対照的に、こちらでは子供向けファミリー向けのメニューが多い。雫みたいな形にパンパンにあんが詰まったあんぱんや激甘フレンチトーストなど、甘党なら見逃せないパンの数々も開店直後からそろっている。焼きたてパンは鉄板に乗せられまとめられているので分かりやすいのもいい。

 

よく食べる、というよりマストで食べるのはツナ詰めちくわパン。今まで食べたちくわパンの中でもぶっちぎりで美味い。ちくわにツナを入れ、その上にマヨネーズが少しかけられていたら美味しいに決まっている!

 

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とまぁこんな感じで、コーヒーとパンのセットで外朝食を取ることが多いですね。費用は300~500円と少々値が張りますが、ほんのちょっとでも「優雅タイム」を味わえるのであれば安いもの。また、パン屋さんでは朗らかな家族連れを見かけることが多く、そこでも多幸感を感じてしまいます。行動圏内での外朝食も楽しいですが、旅行先や出張先でいい店を探したりするのも非常に楽しい。

 

う~ん良い〆方が思いつかない(笑)。仙台周辺で美味しい朝食処(特に和食)があったら是非教えてください!!Twitterでもなんでもいいので…。

 

twitter.com

 

映画:風と共に去りぬ ~絶望からのド根性、そして百合~

こんにちは。

光光太郎です。

 

午前十時の映画祭にて

 

風と共に去りぬ

 

を観てきました(5/19の話)ので、忘備録としてTwitterを中心に感想を残します。毎回言うけど、映像が超綺麗!!第二次世界大戦前の映画だよ!!???

 

風と共に去りぬ (字幕版)

 

■鑑賞後ツイート

 

 

 

 

■問題点と評価点を並行して語ろう

今作は奴隷制度の美化やKKK=クークラックスクランの正当化等が行われているために現代ではポリコレ観点から強い批判を受けています。実際観てみると、主従関係を良きこと化したり、黒人奴隷達を田舎者として描いたり、あまつさえ字幕で「~ですだ」という語尾を付けたりと散々な有様。上記の2作品や「それでも夜は明ける」「ブラッククランズマン」等を観ていると噴飯ものです。

 

ただ、今作が製作されたのは1939年なので、現在と倫理観が異なるのは当然でしょう。自由公民権運動が起こる20年近く前ですしね。私達が今触れている作品達も、数十年後には批判されるべきものになっているかもしれません。

 

過去と現在とを相対化し倫理観をアップグレードするには、「風と共に去りぬ」の問題点をあぶり出し批判することは絶対に必要です。しかし、それと映画の評価を貶めることとを同義にしてはいけない。現代にも通底する力強いテーマがありますし、長尺にも関わらず飽きさせない構成の数々、豪華絢爛な美術や衣装等、後世に残すべき文化的遺産が詰まっています。

 

政治的汚点もある、しかし文化的良点もある。これらを同時に語り娯楽作品として残すことには、歴史的価値が確実にあります。何故なら、今私がそういった考えに至れているのだから…。

 

■ド根性大河ドラマ

アメリカ南部を舞台に、南北戦争に巻き込まれつつも逞しく生き抜いていく南部貴族の娘スカーレット・オハラの半生を描く…まるでNHK大河ドラマのよう。時代も明治維新前位なので、ますます大河じみてますね。世界中で大ヒットし「世界中で必ずどこかの町で常に上映されている」との噂まであります。アメリカ史を描いたものが何故世界で受け入れられたのか?それは誰もが共感できる「ド根性精神」があるからではないでしょうか。

 

冒頭で主人公スカーレットは「全てを持った少女」の様に描かれます(愛だけは満たされないわけですが)。しかし南北戦争によって富を失い精神的支柱も失い、頼るもの全てを無くしてしまう。家族全員路頭に迷っている…明日への希望が何もない状況に追い込まれ、遂にあの高潔なスカーレットがクズ野菜を貪ってしまう…絶望の底に叩き落されたスカーレットは「もう頑張るしかない!!!!!」というド根性を発揮!泥水をすすり地べたを這いつくばってでも、必ず貧乏から脱してみせる!それに、私達にはまだ!この故郷が!タラの大地が残っているじゃないかと!握りこぶし作って立ち上がるわけです。そこで流れる雄大な音楽!赤い夕陽と暗いシルエットの美しい映像!!最高としか言えない。

 

このド根性節によってエモーショナルが最高潮に高まった時、前編は幕を閉じます。

ここまでの100分は全てこの展開の為の前振り。連続した時間の中での、一瞬の精神的見せ場。これぞ映画という感動を味わいました。

抗えない歴史の波に飲まれつつも適応して生きていく…自由奔放唯我独尊だった人物が利他的行動をするようになる…絶望の底の底に落とされた人が一縷の望みに全てをかけて文字通り立ち上がる…これらはアメリカ人だけが共感できることではありません。全世界の言葉が異なる人でも分かる、人間の精神が最も輝いた瞬間、尊厳ある瞬間なわけです。別に南北戦争時代だから特別なわけじゃないでしょう。日本で言っても、例えば震災後の状況等と非常に近いわけです。今作が日本で公開されたのは1950年代らしいですが、その時期は戦後復興期であり、その当時の日本人達にとっても自分事に感じられる物語だったのではないでしょうか?

 

堕ちたのであれば、這い上がるしかない!!頑張るしかない!!!川の底からこんにちは!!!!!

 


川の底からこんにちは/木村水産 社歌

 

しかし、誰もが弱気になり父親が狂ってしまう程の事態に対して、立ち向かえる強さと知恵を持っていたことが、結果的には彼女を苦難の道へと誘ってしまう…。結局の所愛するもの全てを失うのですから、もしかしたら諦めてしまった方がいいんじゃないか…そう思ってしまいます。「誰が悪いわけではない。努力の結果なのよ。」とは劇中の台詞ですが、何たる辛い言葉…。

 

決してハッピーエンドで終わらず、時の流れと人の業によってこんがらがっていく人間模様というのも、大河ドラマの大きな魅力ですね。

 

NHK大河ドラマ 龍馬伝 完全版 Blu-ray BOX-4 (FINAL SEASON)

 

■濃厚な百合

前項では普遍的な面白さについて書きましたが、ここでは今!今観たからこその発見を。

 

題にもある通り、今作では非常に濃厚な百合…つまり女性同士の強い強い精神的繋がりが描かれているんですよ!主人公スカーレットと、彼女が愛していたアシュレーと結婚したメラニーとの、愛憎入り混じる百合が!!

 

ブロマイド写真★『風と共に去りぬ』ビビアン・リー/白黒/アップ/スカーレット・オハラ

スカーレット・オハラことヴィヴィアン・リー

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メラニーことオリヴィア・デ・ハヴィランド

 

風と共に去りぬ」は基本的にスカーレットのアシュレーへの身勝手な愛、そして結果的にアシュレーを奪うこととなったメラニーとの奇妙な共同生活が軸になっています。

スカーレットとメラニーはとにかく正反対で、前者は前述の通り自由奔放で妹の彼氏を当てつけの為に奪い取るような人物であるのに対し、後者は包容力と純真さを持つ聖母の様な人物。スカーレットがメラニーに対して非常に回りくどい嫌がらせをするのだが「スカーレットはそんなことしない」と信じ抜いている。

 

しかしアシュレーが南北戦争に赴く際、スカーレットは彼からメラニーを支えてくれと頼まれます。気持ちが届かなくとも愛するアシュレーの頼みですから、生活が困窮する状況でもメラニーを守り抜いていきます。もうこの関係性がいい。憎っくき恋敵(しかも相手は無自覚)を、愛する人の願いの為に守らなければならないというジレンマ。しかもメラニーが無償の信頼、愛を向けてくるので、悪い気もしない…。だがアシュレーへの思いも捨てきれず、奴も奴でまんざらでもないので抱き合ったりしてしまう…。じゅるり。

 

南北戦争中、そしてその後の苦難の道を共に歩み、皆がスカーレットの手段を選ばない姿勢を非難する中でも彼女を支え続けたメラニーだが、最終盤で命を落としてしまう。今際の際、スカーレットへ「息子とアシュレーを頼みます…」と約束を託す…出兵前のアシュレーの様に。もしかしたら、メラニーはスカーレットとアシュレーの関係を分かっていて、それでもなお二人を愛し続けていたのかしれない…。そしてスカーレットは、自分がメラニーを愛していたことに気付く…。

 

母を失い父が狂ってしまったスカーレットにとって、気高く麗しい精神を持ち決して揺るがなかったメラニーは、精神的支柱になっていたことでしょう。そんな彼女もまた、失ってしまった…。そして夫であるレット(メイン所なのに今初めて名前を出した!)もスカーレットから去ってしまう…。

 

4時間近い今作のクライマックスにおいて、スカーレットと最も強く結びついていたのがメラニーだったと分かる展開を持ってくる。男女だけでなく女同士でも思い思われの関係性はあるし、なんなら男女間よりも強く強く結びついているのだと。愛の実感、そして喪失をアシュレーからではなくメラニーから受け取ったスカーレットは、レットへの愛を成就させるべくタラへ戻る…ここで今作は終わります。これを百合と言わずに何と言うのか!!!!愛情というものの多様性についても示している映画であると思います。

 

 

■〆

またツラツラ長く書いてしまいましたが、ここらで〆。

確かにアメリカの暗部を隠し美化している点は批判されてしかるべきですが、現代の視点で観ても立ち上がる人間の素晴らしさ、思い思われ関係の妙、そして何より歴史の中を逞しく生き抜いた女性の物語として必見だと思います。テンポも良いので4時間全く飽きないし。おススメです!配信サイトでバンバン観れるよ!

 

風と共に去りぬ (前編)(字幕版)

風と共に去りぬ (後編)(字幕版)

 

www.netflix.com

映画感想:グリーン・インフェルノ ~意識高い系学生の因果応報~

こんにちは。光光太郎です。

 

さて今回はお引越し記事のご紹介。前ブログにて好評だった「グリーン・インフェルノ」の感想記事です。R-18なんですが、これが一番アクセス多かったんですよね(笑)。今観ても痛烈な批判精神は見劣りしません。では、また加筆修正殆ど無しでご覧ください…。

 

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新年明けましておめでとうございます!

光光太郎です。

 

2015年も終わりを迎え、2016年が始まってから久しい今日ですが、ひとまず新年のご挨拶とさせて頂きます。昨年から始めたこのブログも、引き続き地道に進めていきたいと思います。2016年もどうか、よろしくお願い致します。

 

さて、それでは新年一発目の記事を書いていきたいと思います。2016年初映画館訪問を飾った作品は

 

グリーン・インフェルノ


です!R-18映画なんで、それっぽいことも言っていきます!ネタバレアリです!

 

グリーン・インフェルノ(字幕版)

 

 

 
■あらすじ

森林伐採の不正を暴くためアマゾンを訪れた環境活動家の学生たち。過激な活動が問題となり強制送還されることになるが、帰りの飛行機にエンジントラブルが起こりジャングルに墜落してしまう。なんとか生き延びたものの、そこで彼らを待ち受けていたのは人間を食べる習慣を持つ食人族だった。学生たちは食人族に捕らえられ、次々と餌食になっていく。(映画.comより引用)

 

■概要

新年一発目にして、R-18映画初体験でもありました。新年最初の映画館鑑賞がこの作品とは、相当キてますね(笑)。

グリーン・インフェルノ」は日本公開が11月の作品だったのですが、私の住んでいる地域では封切りが遅れており(というかやること自体不明だったんです)、まさかの新春映画となってしまいました。私が観た時は、温和そうな初老の夫婦や、これまた超温和そうなおばさんが観に来ていましたね。皆さん、劇場出るときニッコニコでした。

 

この「グリーン・インフェルノ」は「カニバル・ホラー」「食人映画」というジャンルに属した作品で、その名も「食人族」という映画がジャンルの金字塔とされています。「食人族」は「E.T.」公開時、劇場にあぶれた人達が観たことで大ヒットした、ということは有名な話ですね。ほんと俄かには信じられない話ですが…。

食人映画とは、その名の通り「人を喰う」描写で恐怖を描くジャンルです。私は今までこの分野には全く触れていなかったのですが、ホラー映画界の新世代代表イーライ・ロスの監督作であり、話題作でもあったので、今回鑑賞に踏み切ってみました。私はあまりグロ描写が得意では無いので心配でしたが、何とかなりました!というか、とても面白かったです!鑑賞後は顔真っ青でしたが…。

 

食人映画、超絶グロ描写あり、エクスプロイテーション映画等々、エクストリームな映画なんだろうなと思い鑑賞しましたが、とても真っ当な映画作りがなされた傑作だったという印象です。カニバル・ホラー映画としての恐怖描写、全てが腑に落ちる因果応報劇、痛烈なメッセージ性等、太くしっかりとした芯のある映画でした。

 

映画パンフレット 「食人族」 監督 ルジェッロ・レオダート

ETみれなかった人がしゃあなく観てヒットしたという「食人族」

 

カニバル・ホラー

まずは何と言っても、カニバル・ホラーの圧倒的恐怖描写にやられてしまいました。

 

ホラー映画というのは、様々な演出で観客の恐怖を煽る映画です。その恐怖には「精神的恐怖」「エンタメ的びっくり恐怖」等多岐に渡るのですが、今回の「グリーン・インフェルノ」では「自分が食料として扱われる恐怖」が描かれていました。この「自分が食料として扱われる恐怖」には、自分が喰われるという心理的恐怖と、人体調理の超絶ゴア描写によるエンタメ的びっくり恐怖という二重の恐怖が含まれていたんですね。

 

しかし、このカニバル・ホラー演出は全く後味が悪くないんです。恐怖を作る側である食人族に、ホラー映画にありがちな外道的行い、外道的心理というものが皆無だったんですね。彼らはあくまでも文化や生活として食人を行っているので、憎しみや商業的欲望、ドロドロな人間関係から殺人を行っているわけではないんです。食べるために殺す、生活に根付いた宗教行為として殺す等、彼らの行動原理はいたってシンプル。そのシンプルさで嘔吐感を感じるほどの恐怖を感じるんですが、シンプルだからこそ後味はすっきりさっぱりとした印象でした。

 

またカニバル・ホラー描写ではないのですが、飛行機事故による一連の人死にシーンも痛烈な場面でした。不謹慎ですが、とにかく楽しい場面でしたね~。ホラー映画としてのサービス精神に満ち溢れていたんですよ!流石イーライ・ロス

 

飛行機回転中にゲロを吐くデブ、機体後部と共に吹っ飛ぶパツキン、木がぶつかって頭部半分がパックリいくパイロット、ゆっくり回転するプロペラに頭を削がれるウェイ…描写自体はショックシーンですが、心は大爆笑&拍手という感じでした。こういう悪趣味描写は映画的サービスでもあるのですが、事故現場の紛れもない現実を知ることが出来る場面でもありますね。

 

ホステル 無修正版 コレクターズ・エディション [AmazonDVDコレクション]

同監督による、悪趣味映画の決定版!

 ■真っ当な因果応報

カニバル・ホラー描写で圧倒的恐怖を与えてくれた「グリーン・インフェルノ」なんですが、作劇面演出面共にとても腑に落ちる、因果応報がしっかりとした映画だったんです。ホラー映画に限らないことですが、演出優先でご都合主義ばかりという映画が多くある中でこの映画を観てみると、驚きですよ!イーライ・ロス監督の手腕の高さ、そして実直さを垣間見ました。あんなに悪趣味なのに…。

 

グリーン・インフェルノ」では、映画中に起こることには必ず理由や前兆がありました。意識高い系大学生軍団「ACT」は物事の本質を見なかったために喰われる事態になり、処女でありフルートのアクセサリーを持っていたからこそ主人公は助かり、クズであっても「人」を見捨てたからこそ最後の追及がありました。

 

正しいことをした人も何かしら負の因果応報があり、クズだったとしても正の因果応報がある。この映画では全て平等に結果と原因が用意されているんですね。それは演出面でも同じで、前半に大学講義のシーンがあるんですが、その場面があることで後半のショックシーンの恐怖感が生まれていましたし、主人公の取って付けたような正義感と食人族たちの風習説明にもなっていました。正に全てが腑に落ちる、新設設計な映画でした。

 

 ■クソ大学生描写

そして「グリーン・インフェルノ」を話す上で欠かせないのは何と言っても痛烈な「大学生描写」ですね。意識高い系な人全般に向けた痛烈な批判が、この映画にはこめられていました。

 

グリーン・インフェルノ」では主人公ジャスティンと意識高い系大学生軍団「ACT」の面々の様子が描かれているのですが、これが「大学生」の嫌な部分を凝縮したような人物達なんですね。これは自分にも多分に当てはまる部分が多く、他人事ではありませんでした…。

 

嫌な部分を簡単に言うと「おごり」からくる「過信」なんです。主人公もACTの面々も、自分が高尚な知識を勉強しているというおごりを持っています。そのおごりから、何か正しいことをしたい、褒められたいがために、何か絶対的な「悪」を見つけて叩くという行動に向かっていくんですね。彼らのこのあまりにも分かりやすく薄っぺらい欲求は、企業人たちに徹底的に利用されるわけなんですが…。

 

そして主人公ジャスティンに顕著なのは、自分は、自分だけは正しいことを考え実行しているというおごりでした。これは高圧的な父への反発心からと考えることも出来ますが、限度が過ぎました…。そしてこのおごりは、最後の最後まで続きます。

 

彼女はとてつもない恐怖を与えられたにも関わらず食人族を守る事を選び、自分以外の面々は事故死し、危機を現地民族に助けられたという嘘をつきました。この嘘=正しい行いによって森林開発はストップし、ACTの面々も英雄的死という扱いになり、全てが丸く収まったかに思えました。しかし彼女が見捨てたアレハンドロの妹から「GPSで兄の姿が確認できる。話がしたい。」という連絡がきます。正しい行いに見えた嘘も見捨てるという行為も、アレハンドロの妹にとっては絶対的な「悪」でしかなかったんですね。

 

グリーン・インフェルノ」で描かれている程に極端ではありませんが、これらのおごりや正義感描写は、私自身にも身に覚えのあるものばかりです…。自らの虚無感からありもしない力を理由におごりをおぼえ、その虚無感を埋めるために誰かを叩き自分を正しいと示したい…そう考えることは少なくありません。目立ちたいがために内容の伴わない行動をするというのもあるあるです…。一大学生として思うところの多い映画でした。

 

 

カニバル・ホラーとしての圧倒的恐怖描写を打ち出しつつ、因果応報がしっかりした堅実な映画作りを行い、痛烈なメッセージを打ち出す…。娯楽映画として不満足が全くない、とても見やすく楽しみやすい映画でした。R-18描写も中盤のやたらと長い人体調理シーンがゴアのピークで、それ以降は割と安心して観ることが出来たのも嬉しかったですね。調理シーンでは本当に退席しようと思ったので…。胃の中にポップコーンしか入れなかったのは正解でしたよ…。

 

 

何者

違った意味でクソ大学生描写を見せつけられる一本

 


■個人的感想

面白いと思った点は次の3点です。

①食人族の生活風景

②ピンポイントで終わるショックシーン

③俗っぽい演出多数

 

①食人族の生活風景

前述した通り「グリーン・インフェルノ」では食人はあくまでも文化として扱われています。なので食人族は気の狂った殺人鬼としてではなく、掟と習慣に従って(彼らとして)真っ当に生きる集団として描かれていくんですね。あまりにもショッキングな人体調理シーンも、どこか宗教的な目と舌の調理が終わった後、バッサバッサと手際よく調理していきます。そして肉に塩を揉みこみ、燻製させてから皮をはいで食べていました。正に料理という文化。その食人描写以外にも、宗教的なものを感じる装飾や日々の仕事の様子などが丁寧に描かれていました。実際に現地の方に演じてもらったというだけあって、その生活や反応は自然そのもの。食人族という存在がいる!あの場に生きている!と感じることが出来ましたね。しかし、漏らすことはやっぱり恥ずかしい事なんですね(笑)。

最近分かったんですが、私は言語だったり生活だったり何かしら独特な文化描写があるものが好きなのかもしれません。

 

②ピンポイントで終わるショックシーン

私は行き過ぎたグロ描写は得意ではないのでとても心配だったのですが、前述した通り極端なゴア描写は中盤以降無いので安心して観ることが出来ました。まぁ、ものすごく痛そうなシーンはいっぱいあるんですけどね(笑)!

 

③俗っぽい演出多数

正に俗物映画というか、普通の映画では観れない聞けないものがてんこ盛りでした。差別的な発言や下ネタ、モザイク無しの下ネタ(爆笑)、排泄物ネタ、薬物ネタ等、これでもかと世俗的な要素が盛り込まれていました。こういうものは日本ではあまりみられないので、とても新鮮でしたね。

 

 

続いて残念だった点について書いていきます

①脱出シーンがさっぱり

②アレハンドロの下半身真っ黒案件

③ネタバレしまくってしまった…

 

①脱出シーンがさっぱり

最後に主人公は食人族から脱出&彼らを守ることになるんですが、その場面がかなり淡泊というか、さらりと進んでいくんですね。逃がしてくれた子供とのやり取りは良かったのですが、脱出から保護までの流れはもうちょっと盛り上がってもいいのかな…と。まぁしかしこれはネタバレを見まくって臨んだ自分に大きな原因がありますね…。

 

②アレハンドロの下半身真っ黒案件

最終盤に生き残ったアレハンドロが映っている衛星画像が映るのですが、そこで何故かアレハンドロの首から下が真っ黒なんですね。あれはなんだったんでしょうか…。まさか、狂ってしまって自分のアレを…?どうにも気になってしまうところです。

 

③ネタバレしまくってしまった…

これは「ヴィジット」の時にもやってしまったのですが、こちらの地域でやらないものと思ってしまい、事前にとことんネタバレを見てしまっていたんです…。だって公式サイトにも載ってないんですよ!?やらないと思うじゃないですか!

ネタバレを見てしまったので、答え合わせの様に見てしまったんですね…。これに懲りて本当に観たい映画はネタバレを絶対に見ず、こちらの地域でやると信じて待つことにします…。

 

 

■〆

いや~、凄惨なショックシーンあり、堅実な物語あり、痛烈なメッセージあり、下世話さもありと、今まで観たことないものが観れた、とてもいい映画体験でした。自転車で往復100分漕いで観に行ったかいは十二分にありましたね。強烈な映画で始まった2016年ですが、今年もなんとか色々観ていきたいと思います!

 

(因みに、この映画館では3月にウルトラマンを観る予定です)

 

 

映画:「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」についてヒナタカさんと話したよ+補足

グァァァァアアアアアアオオオオオオオオウウウウウウウウッッッ!!!!!!!!

光光太郎です。

 

ブログでもゴジラ記事を書き、

 

bright-tarou.hatenablog.com

bright-tarou.hatenablog.com

 

HuluやAmazonプライムゴジラ映画を観まくり、

GODZILLA ゴジラ(吹替版)

 

映画秘宝読んだり怪獣黙示録読んだりしてゴジラ熱を高めに高めて!!!遂に!!!!

 

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

 

を観てきましたよ!!!

ってなわけで、今回は自ら「話しませんか?」と脅しをかけ、ヒナタカさんと今作について話し合いましたよ!前説で20分!合計1時間越え!!!深夜テンション!!!!!!

 

 

 

■ヒナタカさんとゴジラトーク

www.youtube.com

 

■鑑賞後ツイート

 

そしてちょろちょろと補足をば。

■小ネタの数々

ゴジラの泳ぎ方➡ミレニアムシリーズ

・世界各国で出現する怪獣達➡怪獣総進撃、FW

・音波で怪獣を操る➡怪獣大戦争怪獣総進撃、超ゴジラ(ゲーム)
・人を喰う怪獣➡サンダ対ガイラ
・ギドラの呼称がモンスターゼロ➡怪獣総進撃
ゴジラを目覚めさせるんだよ!➡FW、VSギドラ
・人間が病原菌➡機動武闘伝Gガンダム 
外来種により侵食される生態系➡ガメラ2 レギオン襲来
・人間と怪獣の共闘➡VSスペゴジ、ガメラ2 レギオン襲来
・マグマの中から登場するラドン➡空の大怪獣ラドンにおけるラストの反転
・戦闘機パイロットを正面から捉えたショット➡空の大怪獣ラドン
・裏切りまくるラドンスタースクリーム
・瞳の表現➡VSシリーズ、FW
・海底古代都市&怪獣と共生➡対メガロのアトランティス
・ギドラの引力光線➡飯塚定雄さんの光線まんま!

光線を描き続けてきた男 飯塚定雄


ゴジラに力を分け与えるモスラ➡VSメカゴジラ、GMK
・怪獣を操るキングギドラX星人、キラアク星人
・クモンガ!!
・臥して拝む怪獣達➡アニゴジ(笑)
・溶ける鉄塔➡初代
・怪獣DNA密売組織➡VSビオランテ
チャンツィー姉妹➡小美人&三枝みきポジション
・どうみてもマーティンスコセッシな人いたね?
・南極での対立構図➡VSキングギドラ
・バーニングゴジラ➡VSデストロイア

・タッグ戦➡対ガイガン、FW

モナークやGチーム➡VSシリーズのGフォース

・科学者達が主役➡本多猪四郎イズム

 

■ゴング

今回は遂に「ゴジラのテーマ」が流れます。あれが初めて流れた瞬間意識が飛びかけましたが、更に素晴らしかったのがギドラとゴジラが対面してバトルに入る時にかかるシーン!ゴジラのテーマは怪獣プロレスのゴングであるのは勿論、人間が怪獣に立ち向かう時の音楽でもあるわけです。

モナークの戦闘機がギドラに攻撃をしかけ、ゴジラへと視点が移っていくのをワンカットで見せるあのシーンに乗せられたゴジラのテーマ…これに上がらないわけがない!!モンスターバース前作の「キングコング 髑髏島の巨神」でも怪獣と人間の共同戦線が大きな見せ場になっていましたが、それを最高の形で踏襲していましたね。

 

次回作「ゴジラVSコング」では是非に、キングコングを讃えるあの音楽を流してほしいね!


伊福部昭 - キングコング対ゴジラ (1962)

 

 

■ドハティ監督の作家性

今作の監督はマイケル・ドハティ。インタビュー等を読むと生粋のゴジラオタク…いやゴジラ教の信者としか思えない偏愛ぶりが垣間見えます。

eiga.com

こちらの記事から少し引用すると、

何にだって、どんな映画にだって、ゴジラを加えればより良くなると僕は思っている。想像してごらんよ、「スター・ウォーズ」にゴジラを足したら、やばいだろ? 「七人の侍」だってさらに良くなる。54年版の「ゴジラ」にゴジラを足したら、ゴジラがダブルで登場してさらにやばい。

映画人というのはやはりぶっ飛んでいますな(笑)。

そして、彼の作家性を如実に表すようなことも答えています。

――ゴジラの持つ“役割”は、各作品によって異なるように思えます。今回、どのような役割をゴジラに与えましたか。

ゴジラは、人類ではなく自然に対する守護者だ。人類が自然のルールに沿って生きている限りは、人類の味方になるだろう。一方で自然に敵対すれば、彼(ゴジラ)は自然の守護者であるため、人類とも敵対する。「ゴジラの役割が作品によって変化する」のではなく、人類の行動によって彼の行動が変わるのだと僕は考えている。そしてキングギドラが自然を脅かすのであれば、当然戦うことになるんだ。

ドハティ監督は今作以前の作品達でも似たようなテーマ「伝説には敬意を払え」ということをずっと貫いているように思えます。監督脚本を務めた前作「クランプス 魔物の儀式」ではクリスマスの伝統を蔑ろにした子供が一家まとめて酷い目に合う話でした。

クランプス(吹替版)

クリーチャーデザインとオチが秀逸!

 

同じく監督脚本を務めた「トリック・オア・トリート」は、ハロウィーンの伝統を重んじない奴らが酷い目に合うオムニバス形式の映画。両作とも共通しているのは「伝説を馬鹿にすると痛い目に合う」「伝説を象徴する怪物が、罪を犯した者を罰する」という展開ですね。ここら辺はそのまんまキング・オブ・モンスターズの「地球を守護する怪獣達による文明破壊」に当てはめることが出来ます。

ブライアン・シンガーのトリック・オア・トリート?(字幕版)

オムニバスです!という前提で観ような

 

監督ではありませんが「ルール」は都市伝説もの、「スーパーマンリターンズ」もスーパーマンという「軽視されつつある伝説」が再び威光を取り戻すような展開でしたので、やはり「伝説と人間の関係性」はドハティ監督ならではの要素と言えるでしょう。

 

こんなにモンスターバースにぴったりな方が他にいるでしょうか??これまでは割と低予算かつティーン向けの作品が多かったですが、ハリウッドの巨大マネー&本家本元の東宝と協力することによってそのイマジネーションとオタク・スピリットとやる気が大爆発した結果が「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」なんですねぇ。

 

■温故知新のゴジラ

ゴジラというのは非常に多面的なキャラクターであり、時代や作り手の変化によって様々な存在へと変貌していきました。それらすべてを受け止め納得させるだけの存在感、許容性があるからこそ、今日までゴジラは世界中の人々に愛され(あるいは憎まれ)ています。

 

ならば今回のゴジラはどうなのか?ギャレゴジで示された「地球の守護神」「環境のバランサー」の路線を更に突き詰めたことで、まるで地球がそのまま怪獣化したような、「地球を守る怪獣王」となっています。これは「ゴジラ対ヘドラ」での環境破壊に怒りを燃やすゴジラや「ファイナルウォーズ」での「俺のシマを荒らす奴は許せねぇ!!」というゴジラに近いですね。(今作はやたらとヤンキーの抗争の様に見える場面が多い)

 

更に言えば、平成ガメラの立ち位置に非常に近い。特に「ガメラ2 レギオン襲来」とは「地球の生態系を破壊する外来種と戦う地球の守護神」というプロット含めてそっくりです。人を喰う怪獣達、主役怪獣により家族を殺された主役という面でも、やはり平成ガメラの影響を感じます。

 

つまりモンスターバースにおけるゴジラは過去の特撮作品で散々使われてきた要素の集まりであって、正直新鮮味は薄い。しかし、焦点を「実在した伝説=地球と人間の関係性」のみに絞り、歴史や伝承の構築によってリアリティを高め、ハリウッドのド迫力映像で魅せることによって、今まで誰も観たことがないゴジラ像を作り上げているわけです。(環境破壊によって目覚めた古の存在…正に初代ゴジラですね)

 

キングコング対ゴジラ

3作目にしてコメディ要素が強いキンゴジ。まぁ東宝特撮としてはここまでにかなりの作品を手掛けているので、シリアス一辺倒もどうなの?というテンションだったのかもしれんが。

 

■それでいいのか!人類よ!

散々絶賛してきましたが、ツッコみどころやおざなりな箇所も非常に多い映画です。むしろ、そうしてでも怪獣達をドンドン出してバンバン戦わせるという方向性に振り切っていると言えるのですが…。とにかく、楽観的で雑な展開が多い!

 

まずは誰もがツッコむであろう、オキシジェンデストロイヤー!初代ゴジラを倒した超兵器であり、悲劇の天才科学者芹沢博士が作り上げた「原水爆以上の脅威」である兵器と同じ名前だが、何の前振りもなく登場する!!3km圏内の生物を死滅させると説明されるが、どんな理屈なのかは全く分からない!キノコ雲っぽいのが上がるので爆弾やミサイルの類かと思われるが、何故か魚たちがプカプカ上がってくる…というかモナークの人達には何の影響もないのか!!!

個人的には単なる名前ネタで使うのは全然アリだが、それにしても捻りも何もないので面白くはない。アニゴジ前日談の小説「プロジェクトメカゴジラ」におけるオキシジェンデストロイヤーの扱いが非常に見事だったこともあり、今回の扱われ方には正直ガッカリだ。

 

次に放射能の問題。元々ゴジラは水爆大怪獣、歩く原子力発電所なので、ただ町を通り過ぎるだけでも大量の放射能をまき散らす。モンスターバースのゴジラもこれを踏襲しているはずだし台詞でも放射能について語られるのだが、あの世界では「被ばく」が無いとしか思えない程描写が緩い。

特に顕著なのは最終決戦で、ゴジラがとんでもない量の放射能をまき散らしている!というセリフの後に防護服も何も無しで地上へ降りていくモナークの面々。正気か!!!!

まぁ…日本のゴジラ作品においても放射能の危険性について言及し続けるのは「シン・ゴジラ」位なので、描写の緩さを責めるのはお門違いなのかもしれんが…。

 

楽観性が極まるのはエンドクレジット。ソイヤ!ソイヤ!と非常にノリのいいお祭り音楽が流れる中、怪獣が本格的に活動を始めたことで地球環境が回復してます!エネルギー問題も解決の見込み!!というニュース文言が次々と流される!

いや…今回の騒動で多分1000万人以上の人が死傷してるはずだし、そもそも怪獣は動くだけで被害をもたらす自然災害なので明るいニュースの裏でとんでもない数の人が死にインフラが崩壊しているはずなのに、そこを一切言わない!劇中で怪獣に襲われる直接的な恐怖等は何度も強調されていたが、それをぶっ飛ばすほどの怪獣崇拝ぶりだ。それでいいのか!人類よ!!

かえせ!太陽を

 

■〆

こんなに長い補足があるか(笑)?とにかく、日本が生んだ恐怖の象徴、多様性の象徴、人間の過ちの象徴…様々な姿を見せてきたゴジラの新時代が幕を開けたことは揺るがせない事実。このお祭りを是非映画館で体感して欲しい!!!!!!是非に!!!!!!