光光太郎の趣味部屋

Twitter感覚で趣味や心情、言いたいことをつらつらと。

映画:ドライブ・マイ・カー

フォーラム山形にて鑑賞。

3時間一切飽きることなく食い入るように観てしまった。面白かった。全編会話劇だが映画的な情報提供も感情も動きも止まることなく常に物語がアクションし続ける。最初の最初からその仕掛け作りは始まり、30分目辺りで完璧に仕上がる。後は楽しむだけ。素晴らしかった。

長いし喋りまくるしでタランティーノ映画っぽいなと思ったが、ジャンゴ以降のそれのように長台詞そのものに意味を持たせるタイプ。演劇や演技が題材であるし劇中劇が物語とリンクしているので、日常シーンでも演劇シーンでも言葉の裏、語り手の真意を観客が読み取らずにはいられないように仕向ける。

車の中で長台詞や問答が続くものの、前ツイートで言ったように言葉を深く読み取るよう促されているので緊張感は抜けない。更に冒頭で車内からの事故を見せることで車の中は安全ではないと刷り込みされる。きっかけひとつあれば途端に破滅してしまうような、そんな緊張感が車自体に生まれる。

本当にずっと喋りっぱなしだが「話す」以外の動作が必ず伴っているので映像は止まらない。語りも映像も止まらないから物語も停滞することなくアクションし続ける。だからこそ長尺であっても飽きずに見続ける事が出来る。とても丁寧な、サービスの行き届いた「娯楽映画」になってると思うな。


こういう感想は不謹慎かもだが、西島秀俊になら抱かれてもいいと思った。この西島秀俊はエロい。撫で肩と引き締まった肉体のギャップ。霧島れいか演じる妻がセックス中に西島秀俊の逞しい胸を撫でたり揉んだりするんだけど、女性が男性の胸に欲情するシーンなんて初めて観た。

妻とのセックス中、西島秀俊演じる主人公は妻の下にいる。ドライバーを演じる三浦透子と話すときも、後部座席たったり階段の下だったりととにかく「下」にいるのが目立つ。それがどう変化していくか。映画だよなぁ…。