光光太郎の趣味部屋

Twitter感覚で趣味や心情、言いたいことをつらつらと。

映画:クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝

ネトフリで鑑賞。ネトフリ今1500円近くするのね。

ハリウッド冒険活劇をしんちゃんでやる!で1本作ってる。飛行機ハイジャックからのスカイダイビング、列車での戦闘など、オーダーのインディジョーンズよりかは更に元ネタの007に近い気がするね。

結構しんどい所も多いがルル・ル・ルルの可愛さカッコよさで全部ぶっ飛ぶ。しんちゃん映画と言えば魅力的なゲスト女性キャラだけども、2作目にして完成形が出てしまった位にいい。初期シリーズで今後続く「アニメーションでの本格格闘アクション」を取り入れたのも彼女だしね。

ギャグも後半になるほどキレる。特にブリブリ魔神と小宮アナが最高ね。大人に受けるギャグだけど、絵柄がバカバカしいから子供にも受けるだろう。

ハイグレもそうだったけど、ひろしとみさえがまだ若い夫婦って感じで時折性を出してくるのに驚く。凄いね。

映画:クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王

しんちゃん熱が高まりネトフリへ復帰して観た。

もう一つの地球を救うためにしんのすけが大活躍というトコトン荒唐無稽な話だけど、日常へいきなり現れるアホみたいな非日常の怖さはここから既にある。前半、しんちゃん達の様子をのんびり描くパートの生活感が好きだ。

アクション仮面カード集めに一喜一憂する子供達と仕事終わりに本を買ってきてあげるひろし、ラフな格好で家事をするみさえ、縁側で蚊取り線香たきながらスイカをぱくつく、、好きだわ。そんな日常が続いた後に現れる、タイツ被っておまるにのっかって銃を持つ宇宙人が結構怖い。


今見返すと原作に近い絵柄で活躍するしんちゃん映画としても貴重なのかも。

映画:運河の底

運河の底

運河の底

  • Rupert Evans
Amazon

Amazonプライムにておすすめ表示されてたので観てみた。アマプラは年代問わずB級C級ホラーやSFがたんまりあるので嬉しいね。他のサブスクとも被ってないし。


最初フッテージものかなと思ったら、次第に神経症ホラーへ変わっていき、しかし最初から言っているように幽霊ホラーだった。主人公がヤバイようにも幽霊がいるようにもどっちにもとれるバランスだから映像にもドラマにも釘付けになる。ホラー描写は過去作の引用が目立つものの手堅い前準備によってしっかり怖い。良作。

リングのあれをマジでやったら心底怖いとか、回転風の幽霊演出とか、シャイニング終盤の幻視とか、元ネタっぽいのはいくらでも挙げられるけど単なるオマージュじゃなく劇中で意味を持たせた演出として出してくるから、しっかり怖いのよね。

今回の幽霊は近距離パワー型と思わせて遠隔操作型だったね。

映画:フリー・ガイ

モブキャラが主人公!という謳い文句でもう観るのに決めてたが、ライアン・レイノルズのブルーシャツの着こなしにも惹かれたので観た。最高!!!!


ゲームプログラムが自我を持ったら系SFでこんな善きこと映画が出来るなんて!しかもやってること殆ど「ゼイリブ」なのに明るく楽しく、それでいて大筋はロマコメなのがいい。きっかけがあれば自分も変わるし世界も変わる。今だからこそそれを信じたいじゃない。最高だった!

どうせ仮想世界のことでしょまやかしでしょ論も出るしカウンターも新鮮味はないが真摯だし、それを真実だと信じきりたいという演出が何重にもなされてるから、こっちも信じてみたくなる。



フリー・ガイのフリー・シティについて
ミリー達が作ったライフ・イット・セルフのデータはどこまで盗用されているのか?描写を見る限りフィールドデータやキャラクターデータ、行動パターンの一部は使われているらしい。ガイが自我に目覚めるトリガーはそのまま使われている。コーヒー屋のお姉さんも目覚めかけていることから、ガイ以外のNPCにもトリガーはあると思われる。元のフィールドから海を隔てて街があるということは、拡張して作ったんだろうか。つまり、ライフ・イット・セルフの基本システムはそのままに、そこをロックして要素を足しフリー・シティに見せているだけなのだろうか?NPCの面々もライフ・イット・セルフのプログラムを応用して作られたのか。とすれば「スッカラカン」のデュードにもある程度自己判断能力があったのか?


デュードにはライフ・イット・セルフのキャラクターデータがどれだけ流用されているんだろうか。技術に明るくないから分からんけど、ゲームに存在して活動する以上流用は確実にされてるはず。
問題は彼が成長するAIなのかどうかだ。根幹のシステムだから完成度低いプログラムでも実装されているのか、それとも動くだけで成長はしないのか?

俺は、成長はしないプログラムだったんじゃないか?と思う。スナミがぶちこんだ、都合でしかないおざなりなキャラクターでも「きっかけ」があれば気付くし変われる。ある意味でガイやあの街のキャラクター以上に希望を与えてくれるやつなのかもしれない。SFなんだから、そう考えたいよ。デュード、大好きだよ。



フリー・ガイはきっかけと気付きの映画だ。他のNPCも、ミリー達も、世界中のプレイヤー達も、勿論観客も、何かをきっかけにして気付き行動している。その連鎖を重くもセンチにも描かず軽快なコメディとしてやってのけるのがいいじゃない。
ガイのきっかけはサングラス、、じゃなくてミリーだった。プログラムだと知って一時期自暴自棄になるけど、最終的にはプログラムであることを自覚した上でミリーへと言葉を送っている。男だぜ、ガイ。

バディ(すげぇ名前)はサングラスをかけないが、ガイを助けたい一心で行動が変わる。彼とガイの再開がミリー達のロマンティックシーンと全く同じ構図なのには笑いながら泣いた。

コーヒー屋の姉さんはガイのいつもと違うオーダーだよね。そっから他にも作ってみたいと思い出す。

ミリーやキーズのきっかけは言うまでもなくガイだ。しかし他のプレイヤー達にとってもガイは「NPCの生活に思いを馳せる」きっかけを与えている。更に彼らの放送が、リスナーへと気付きを与えているだろう。

デュードはシンプルにサングラスかけて世界の見え方が変わったことだ。面白いこといっぱいある!と分かればやりたいことやりたくなるよね。


そんなこんなの気付きの連鎖も、最初はキーズからミリーへのコード・ラブレターだったわけ。コードの作家だもんね。結局巡りめぐってプラトニックな愛に行きつくロマコメラブコメなのがねーーーーいいっすよ。SFだ善きことだと重くしない軽やかさの理由はこれだよ。

ただねぇ、ガイが善行だと思ってやってることが完全に自己満足な上に倫理観がゲーム世界だからかチグハグなのにはひきつり笑いを起こしたね。助けたけど死んだ!いな○浸し!

映画:シャン・チー

面白い。面白いよ。悔しいけど面白い、だって面白いんだもん。ほんと面白かった。ムーランの一件以降ディズニーストライキかましててさ。新作は絶対に観ないと決めてたのにね。ブラック・ウィドウもスルーしたし。しかしアジア系主役ヒーローのビッグバジェットムービーならば、やはり観ないといけないと思い劇場へ行ったら、、いやはや、スルーするには勿体なさ過ぎる面白さだった。MCUのこれまでとこれからを全く意識せずともこれ1本で完結した面白さ。あーーー面白かったなーーー!!!!!シャン・チーは追っていこうかな。


シンプルかつミニマムな物語であり正義やヒーロー論についての話でもない。現実の社会情勢やユニバースの知識も不要な「家族の話」だった。いや、もっと切り詰めてもいいだろう。キャストがほぼアジア系なのも含めて間口は広く、これからMCUへのめり込んでいく人向けに作ってるんだろうな。

シャン・チー、中国拳法アクションなので「気」の流れを意識させる戦いが多くこれまでのMCUバトルのどれとも異なっていたように思う。太極拳を単に見映えのいい拳法だからと取り入れるのではなく、その思想を演出や物語へと組み込んでいるのも面白い。

拳法でときめきを語る。素晴らしいじゃないですか。拳法アクションでこそ物語を語るってのがね。
あとギャグがもう全部百発百中ね。笑った笑った。ウォン大好き。


シャン・チーのテンリングスアクションは幅が広い。インパクトを高める、リーチを伸ばす、大ジャンプ➕ブレーキ、防御、拘束、波動攻撃………それら全てに体から気を纏わせているような、力の流れを感じるアクションになっているのが堪らなく気持ちいい。


悪役が車盗まれて「俺の車があ!!」って叫ぶとかああいうディテールあるかないかでグッと印象が変わる。


猿の惑星をホントの猿が演じてたと思い込む話が面白い。喋る猿はいないが、いると思わせたらその人にとっては実在になる。ウェン・ウーが悪魔の囁きを本当だと思い込むことにも繋がりを信じることにも当てはまるだろう。
もちろん、いもしないヒーローの物語を観て歓喜し勇気を貰う我々観客にもだ。特に今回はヒーロー物語でもないが、彼の活躍をみてヒーローだと思えれば、それはヒーローなのだ。

映画:群がり

虫は大嫌いなんだが、虫パニックムービーは大好物。デカイ虫も、群体もいい。スタッグ、スォーム、スパイダーパニック、、ピージャク版キングコングも谷底に落ちたシーンが一番好きだ。特に「イナゴ」が出てるとなると俄然観たくなるので、観た。


血が好物なイナゴというアイデアで魅せるパニックホラーというよりも、社会的にも精神的にも追い詰められたと思い込んでいるシングルマザーの暴走の方が怖いヒューマンホラーだった。しかしモンスターものとしてしっかり魅せる場面もあるのでそこは満足。

シングルマザーの主人公は看護職についていたものの今はイナゴ飼育1本で生活していて、過度な自然信仰というかスピリチュアル系統にハマる一歩手前の危うさがある。誰の手も借りず差し出される手も振り払って…そんな生活を辞めようと思った矢先「血を与えるとイナゴが増える」ことに気づいてしまう。この設定を活かしたゴア描写は数こそ少ないもののエグ味は抜群。特に顔以外を食わせる場面は主人公もイナゴも狂ってると1発で示す名シーンであり、彼女にとってイナゴは共同体であるとも分かる。

自分一人で成功を掴むチャンスが見えてしまったらもう止まらない。どんな血だろうがかき集める彼女は狂人にしか見えないが、そこまで追い詰めたのは社会なのか彼女自身なのか…イナゴはどちらのメタファーともとれるだろう。

映画:クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園

映画クレヨンしんちゃんなら観ないわけにはいかない。終了ギリギリ、1日1回になっていたが子供連れが多かった。


既に感想で大体の流れは分かっていたもののそれを更に越えて、いい物を観れたので満足。ただ、馬鹿馬鹿しいアニメーションや展開は終盤に集中してるので途中がしんどい。

今作は、最近増えてきた悪役を作らない物語だったと思う。どうしても悪をおくなら階級学歴社会や時間になるだろうけど打ち倒すべき巨悪とは違う。2段階目までのクライマックスでは勝敗が目標になるが、最後は友達同士の意地の張り合いになる。何かを倒して終わりじゃなく、むしろそれらは前座に過ぎず、自分と友達へ向き合うことが決着になると。アメリカのアップデート・ティーンムービーを思い起こさせる流れだ。

クライマックスが連続しても全く飽きず更に握りこぶしをつくり応援させられてしまうのは、やはり脚本の力だろうか。集中力が切れる終盤であっても納得させられる情報整理力というか…疲れてきたからこそシンプルな感情で動くしんちゃん達を応援したくなる。

階級社会学歴社会それを受け入れちゃう側をストレートにやり過ぎてて、怖かった。笑えないわ。


青春に無駄なんてない!ってのはいいんだけど、そこを言い訳にして本当に無為に過ごしてしまってはマジでなんの意味もないぞ!!!いい思い出ではすまない傷を負うことにもなりかねないよ。と、思ってしまったのはやっかみでしょうな。