2018年自宅鑑賞映画ベスト10
新年、明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
というわけで、昨年自宅で観た映画のランキングを発表していくぞぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
10位
新釈 四谷怪談(1949)
Huluで「新訳 四谷怪談」を観てるんだけど、テンポが早いしカットバック?しまくりだったりで独特。まぁ昔の映画はテンポ早いし初手が独特だったりするんだけども。
— 光光太郎 (@bright_tarou) January 26, 2018
原作の四谷怪談からかなりアレンジされてるらしいけど、大正解の解釈だと思う。幽霊とは?たたりとは?を現実的な心情に寄り添って解釈した結果、ヒューマンドラマの傑作が生まれた。こういう図式自体に、文化の素晴らしさが詰まってる。
— 光光太郎 (@bright_tarou) January 26, 2018
Huluで鑑賞。
今から丁度70年前の日本映画、それも時代劇だがとんでもなくフレッシュでパワフルでエグイ映画だ。有名なお岩さん怪談を「罪と罰」をテーマにアレンジし、女の復讐モノから怪奇&サイコ&ラヴストーリーへと昇華している。室町時代が舞台ではあるが、物語自体はそのまま新元号でも適用できるほど現代的なので分かりやすい。
音声は聞き取り辛いが、複雑に、どうしようもなく絡み合っていく情のもつれは絶品だ!
9位
百円の恋(2014)
「百円の恋」観た。
— 光光太郎 (@bright_tarou) July 2, 2018
最高。女版、日本版ロッキーであり当初版ロッキー。あまりにもダメダメな安藤サクラが、演技でも肉体でも劇的に変身するカタルシスが堪らない。
どいつもこいつもクソ野郎だけど、痛みを受け入れる覚悟をしたクソ野郎は、強い。
Netflixで鑑賞。
最後、主人公である一子はボクシングの試合で負ける。徹頭徹尾勝てない。が、彼女は確実に変わった。目標ができ、日課が生まれ、教えられるものができ、応援されるようになった。勝てはしなかったが、糧は出来たのだ。悔し涙が流れるのなら、きっと立ち上がれる。
場面の反復で成長を見せる、動きで語る、ジャンプカットで変化が起きる、芝居をじっくり見せるワンショット等、正統派技法で積み上げられる映像も見物。
8位
幸福の黄色いハンカチ(1977)
若者と大人の交流モノとしても面白い。大人は若者を見守り諭し、若者の溌剌な姿から元気を貰う。若者は大人の人生に触れ、自分の行いを省みて、自分の人生へ再び向き合おうとする。これらが全て「古男の愛の成就を願う」ことに集約されていくのでクライマックスの盛り上がりが半端ではない。
— 光光太郎 (@bright_tarou) February 11, 2018
幸福の黄色いハンカチ、これってすごーーく映画向きな話だよね。劇中の傍観者ポジである武田鉄矢と桃井かおりに、文字通り傍観者である観客がシンクロ出来る作りになってる。んで、健さんを応援することで自分を応援してる。ここも重なる。
— 光光太郎 (@bright_tarou) December 22, 2018
Huluで鑑賞。
ナーメテーター案件でした。何故、不器用な男の愛の成就を願ってしまうのか?何故、クソ野郎な武田鉄矢と情緒不安定な桃井かおりに自分を重ねてしまうのか?
クライマックスで何が起こるかなんて分かりきっているのに、そこへの持って行き方が上手すぎて感情移入させられ、号泣してしまった。誰かを応援することこそが、自分へのセラピー。
7位
シコふんじゃった。(1992)
「シコふんじゃった。」
— 光光太郎 (@bright_tarou) November 4, 2018
相撲全然興味ない俺でも相撲を見る楽しさを存分に感じられたから、スポーツ映画としてすんごい楽しかったな。
「シコふんじゃった。」
— 光光太郎 (@bright_tarou) November 4, 2018
何で相撲なんかやるの?痩せてる人が何で?てか何で裸なの?意味なくね?
俺みたいな相撲初心者が抱くであろう疑問を主人公達も抱えてて、それらに自分なりの解答を言葉でなく出していくのが、オーソドックスながら面白いし感動する。
Huluで鑑賞。
無知からでも楽しみ方が分かる親切設計なスポーツ映画であり、成長と気づきを見せ場にした分かりやすい作劇…とにかく「分かりやすく」楽しい映画だ。モックンの上目遣いと裸が最高だぜ!竹中直人が竹中直人しすぎているのが難点かな(笑)。
あと、ビール飲みたくなるね。
6位
夜は短し歩けよ乙女(1992)
「夜は短し歩けよ乙女」スマホで見始めたんだけど、星野源が最高にキモい初登場をかました。
— 光光太郎 (@bright_tarou) May 10, 2018
「夜は短し歩けよ乙女」これを映画館で観てたら脳味噌が爆発してたかもしれないな。
— 光光太郎 (@bright_tarou) May 10, 2018
「夜は短し歩けよ乙女」古本までいったが今の所星野源(が声あててるキャラ)は常に下半身が強調されているエロ大学生である。可愛そうになってきた。
— 光光太郎 (@bright_tarou) May 10, 2018
「夜は短し歩けよ乙女」ネットフリックスダウンロード、スマホで観た。
— 光光太郎 (@bright_tarou) May 10, 2018
オールタイムベスト級。想像力とセンスに満ち溢れたアニメーションを見ているだけで楽しいが、大学生の青春詰め詰めな物語がこの上なく面白い。メタファーどころではない直喩の数々に脳味噌は降伏。まいった。
「夜は短し歩けよ乙女」
— 光光太郎 (@bright_tarou) May 10, 2018
若者にとっては時間の進みは遅く、年を取る毎に早くなるという感覚論を視覚化し物語にしている。大人達にとっては数日数年の時間が黒髪の乙女にとっては一夜でしかない。彼女にとっての一瞬は多くの人々を変え、人々の人生を乙女は柔軟に瞬時に吸収する。
「夜は短し歩けよ乙女」
— 光光太郎 (@bright_tarou) May 10, 2018
ルーやデビルマンと比較して、今回の登場人物たちはファンタジックかつスーパーエネルギッシュだ。誰もが言葉を紡ぎまくり、自分を表現しまくる。イメージは世界を動かす。どう観てもフィクションなのに「理想のリアル」を感じてしまう。
こういう学生生活を送りたくなる!!
こんなに楽しい映画もそうそうないぜ。 アニメーションの気持ちよさと物語とが完全にリンクし、1秒たりとも飽きさせない。アホみたいな話なのでいつでも気軽に観れるのもいい。ロバート秋山、あんた最高だ。
5位
メリーポピンズ(1964)
メリーポピンズ、今のところ5兆点ですね。
— 光光太郎 (@bright_tarou) June 6, 2018
メリーポピンズ、観た。ウルティメイト大傑作。
— 光光太郎 (@bright_tarou) June 6, 2018
膨大な数のマットアート、特撮、ミュージカルという嘘で彩られた、普遍的な家族物語に涙。子供にとってはひたすら楽しく、大人は身につまされる。
そして、ただ一人去るメリーポピンズにも涙。それを見送るバートにもただただ涙。
午前十時の映画祭で観た「メリーポピンズ」
— 光光太郎 (@bright_tarou) July 20, 2018
メリーポピンズ役のジュリー・アンドリュースとバート役のディック・バン・ダイクがとにかく魅力的。双方とも全編に渡って「カッコよくて強い大人」を魅せてくれるんだけど、彼らは所詮他人でしかないってのが寂しくもいい。
レンタルで鑑賞。後日に午前十時の映画祭でも鑑賞。
どうやって撮ってんだ?????という疑問がとにかく続く特撮大巨編。子供は楽しい大人も号泣と最高の映画だが、一抹の寂しさをもって幕を閉じるのもいい。直接説教はせず、あくまでも本人の気付きの手助けしかしない、カッコいい大人でありヒーローの姿は「追い求めたくなる理想」だ。続編がやるらしいけど、大丈夫か!?
4位
晩春(1949)
「晩春 4K」観た。
— 光光太郎 (@bright_tarou) August 29, 2018
超絶大傑作。人生の終わりを悟った父が、娘へ愛と人生を語り聞かせる。その、愛と人生の結晶である娘を嫁へ送り出す為に…。寡黙な父親が饒舌になる瞬間で涙腺崩壊号泣。
「晩春」
— 光光太郎 (@bright_tarou) September 30, 2018
4K企画の際に観て、大号泣。
父から娘へ人生観の継承が行われるが、その愛を語れば語るほど別れが決定的になっていく。切なさ爆裂。#ふぁぼされた数だけ自分が好きすぎる映画のタイトル言う
Huluで鑑賞。後日映画館でも鑑賞。ありがとう!仙台フォーラム!!!
小津安二郎の映画って前半から中盤までが退屈な印象だったけどこれは初っ端から、絶対に本心を隠している娘(原節子)と、そんな彼女を嫁にやろうと試行錯誤する父(笠智衆)との腹の探り合いが続くので、まるでヒッチコック映画を観ているような緊張感が続く。そして、終盤での大攻勢。寡黙な父が饒舌に語りだす一瞬に込められた、そこまでの積み重ねの数々に涙が止まらなかった。(しかし良い感想をツイートしてるな…)
3位
ローマの休日(1953)
何が上手いって、観客を飽きさせない要素が巧みだってこと。二重のバレるかバレないかサスペンスで全編通してハラドキを引っ張り、ローマデートではコミカルなやりとりで瞬間瞬間を繋いでいく。アクション的大見せ場として船上パーティーがあれば、最後は粋なやり取りと少女の成長で締める。完璧。
— 光光太郎 (@bright_tarou) April 8, 2018
「ローマの休日」原題はRoman Holidayだから「ロマンある休日」っぽく思えるのもいいよね。完全に誤読だけど。
— 光光太郎 (@bright_tarou) April 8, 2018
Huluで鑑賞。やっぱりね~Huluはアプリが使いやすいから!
会社の同期が今作好きらしく、熱く語っていたのをきっかけに観てみたら…いやぁオードリー・ヘップバーンのオーラ力(ちから)にやられてしまいましたな。役者の魅力、作劇のうまさ、引き際のビターさ…本当に素晴らしい。特に水上パーティーでのすったもんだが最高に楽しい!可愛い!
ショートヘアの凛々しさ初々しさは広瀬すずに匹敵するぜ!
2位
クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦(1998)
飲み会行く前にブタのヒヅメ観てるけど、信じられない位面白いな。
— 光光太郎 (@bright_tarou) September 22, 2018
しんのすけが「ぶりぶりざえもんの話」を語り出す件で涙が止まらなかったな。幼児が考える「最高のヒーロー」に泣く。
— 光光太郎 (@bright_tarou) September 22, 2018
Netflixで鑑賞。
クレヨンしんちゃんで超ハードな007&MIPをやる!!!!という気概に満ちたアクション大作。冒頭からハードな展開(しんのすけを心配するひろしとみさえに涙)が続くし、格闘アクションは現行ハリウッド顔負けだ。何より最高なのは、上記の様にしんのすけが語る「救いのヒーロー」ぶりぶりざえもんの物語だろう。
ぶりぶりざえもんは利己的な奴だ。人助けも自分の為になることしかしない。何も持ってないのに困ってんじゃねぇよ!とかとんでもないことをほざき、助けを無視して進むものの、立ち止まり、振り返って助けに向かう。これを、幼稚園生が憧れる理想のヒーロー物語として出されたらさ、泣くにきまってるじゃん?
1位
二十四の瞳(1954)
木下恵介版「二十四の瞳」を観た。
— 光光太郎 (@bright_tarou) January 28, 2018
完全に舐めていた。「この世界の片隅に」に匹敵する一般人映画であり、戦闘を描かず戦争を描く映画だった。戦争、時代、親…自分の行動とは関係ない所で運命を左右されていく子供達に対して、主役の大石先生はただただ見守っていく。一緒に泣いていく。大傑作。
Huluで、テレビ、スマホを使って断続的に鑑賞。
156分の長尺、起伏のない物語、ぼんやりとした結末と…。マイナス要素ばかりに思えるかもしれないが、観終わる頃には大号泣である。 田舎の小学校にすら及んでくる戦争の影響に、主役である大石先生は本当に、本当に何にもできない。自分の着る服すら制限されてしまうし、稼ぎに出される教え子を止めることもできない。ただひたすらに無力で、子供たちに声をかけることしかできない。が、それを何十年も続けられるのは、彼女だけなのだ。
では、改めて自宅鑑賞ベスト10をば。
①二十四の瞳
②ブタのヒヅメ
③ローマの休日
④晩春
⑤メリーポピンズ
⑥夜は短し歩けよ乙女
⑦シコふんじゃった
⑧幸福の黄色いハンカチ
⑨百円の恋
⑩新釈 四谷怪談
うーん、邦画&Huluが大豊作な1年だったなぁ。
Tonight, I'm gonna have myself…